【ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣】続かない理由は、意志の弱さなのか?
「心理学」「脳科学」関連の書籍を読んで、blogle編集部が感じたことをお伝えしていくコーナーです。
今回は「習慣が続かない理由は、意志の弱さだけなのか?」というテーマでお話したいと思います。
このテーマは【『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』著者:ジェームズ・クリアー】に書かれている内容からインスピレーションを受けました。

今回お伝えしたい結論を先に言ってしまうと
「習慣が続かない理由は、意志の弱さだけではない」
「小さな行動を続けやすい仕組みに変えることが、変化の第一歩になる」
ということです。
私たちは、何かを続けられなかった時「自分はだらしない」「意志が弱い」と考えてしまいがちです。
しかし本書を読んでいると、習慣とは気合いだけで続けるものではなく、日々の環境や行動の流れによって大きく左右されるものなのかもしれないと感じます。
なぜ、私たちは習慣を続けられないのか?
新しい習慣を始める時、多くの人は最初だけ強い気持ちを持っています。
早起きしよう。運動しよう。読書をしよう。スマホを見る時間を減らそう。
そう思った瞬間は、本当にできそうな気がします。
けれど、数日経つと少しずつ面倒になり、いつの間にか元の生活に戻ってしまうことがあります。
これは、私たちが弱いからというより、習慣を続けるための形がまだ整っていないからかもしれません。
本書では、習慣を小さな行動の積み重ねとして捉え、その行動が起きやすいようにすることの大切さが語られています。
つまり「やる気が出たらやる」ではなく「やりやすい状態を先につくる」ことが、習慣づくりの出発点になると言えます。
習慣は意志の強さだけで決まるものではない
習慣について考える時、私たちはつい「続けられる人は意志が強い」と思ってしまいます。
もちろん、意志の力がまったく関係ないわけではないでしょう。
ただ、毎日の行動をすべて意志だけで動かそうとすると、かなり疲れてしまいます。
たとえば、机の上にスマホが置いてあれば、つい手に取ってしまうかもしれません。逆に、本がすぐ開ける場所に置いてあれば、少しだけ読んでみようと思いやすくなります。
行動は、目に入るものや、すぐできるかどうかに影響されます。
だからこそ、習慣を変えるには、自分を責める前に環境を少し変えてみることが大切なのだと思います。
続けたい行動は簡単にする。やめたい行動は少し面倒にする。
それだけでも、毎日の選択は少し変わっていくかもしれません。
小さな行動が積み重なると、大きな変化になる
本書のタイトルにもあるように、習慣は複利のように少しずつ効いてくるものとして描かれています。
1日だけ見れば、5分の読書や短い運動に大きな意味は感じにくいかもしれません。
しかし、その小さな行動が何度も積み重なると、自分の考え方や生活の流れに少しずつ影響していきます。
ここで大切なのは、最初から大きく変わろうとしすぎないことです。
いきなり完璧な生活を目指すと、できなかった時に落ち込みやすくなります。
一方で「まずは1ページ読む」「靴を履いて外に出る」「寝る前にスマホを少し遠くに置く」くらいなら、始めるハードルは下がります。
小さすぎると思える行動でも、続けるきっかけにはなります。
変化は、劇的な決意からだけ生まれるのではなく、見落としてしまいそうな小さな行動から始まることもあるのかもしれません。
自分を責める前に、行動の仕組みを見直す
習慣が続かない時、私たちはすぐに自分の性格の問題にしてしまいます。
でも、本当に見直すべきなのは「自分はダメだ」という結論ではなく、行動が続きにくい仕組みのほうかもしれません。
続けたい行動は、目に入りやすくする。すぐ始められるようにする。終わった後に少し気分がよくなる形にする。
反対に、やめたい行動は、少し手間がかかる場所に置く。始めるまでの距離をつくる。
そう考えると、習慣づくりは自分との根性勝負ではなく、自分が動きやすくなる設計とも言えます。
『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』は、私たちに「変われない自分」を責めるのではなく「変わりやすい環境をつくる」という視点を与えてくれる一冊です。
何かを続けたいと思った時、まず必要なのは大きな決意ではないのかもしれません。
今日の行動を、ほんの少しだけ始めやすくすること。
その小さな工夫が、未来の自分を静かに変えていくのだと思います。
オンボーディングは「最初の一歩」を極限まで小さくする
本書の核心は、習慣が続かないのは意志の弱さではなく、行動を始めるハードルが高いままだから——だから「まず1ページ」「靴を履くだけ」と、最初の一歩を小さくすることが変化の起点になる、という点でした。これは、契約直後のお客さまに使い続けてもらうオンボーディングの設計に、そのまま活きる視点だと思います。多くのサービスで離脱が起きるのは、最初に「あれもこれも設定してください」と大きな一歩を求めてしまう瞬間だからです。
だからこそ、最初にお願いする行動を、こちらから思い切り小さくするという切り口が考えられます。たとえば学習アプリなら、初日は「1問だけ解く」で完了にする。BtoBのツールなら、初回は「一つだけ設定すれば使い始められる」状態にして、残りは後回しにできるようにする。「全部やってもらう」のではなく「小さな成功を最初に一つ」渡す設計です。始めやすさが、続けやすさの入り口になるのだと思います。
続けてもらいたいなら、最初に求める一歩をできる限り小さくすること。「これならできた」という小さな成功が、次の一歩を静かに呼び込むのだと思います。
「小さな前進」を可視化して、複利が効くまで伴走する
本書のもう一つの学びは、小さな行動は一日では効果が見えにくく、複利のように積み重なって初めて大きな変化になる、という点でした。裏を返せば、成果が見えるまでの“途中”でお客さまは最も離れやすい、ということでもあります。ここで企業ができるのは、まだ大きな結果が出ていない時期に、小さな前進を見える形にして伴走することだと思います。
たとえば継続課金のサービスなら、「今週も続きましたね」「ここまでで◯回達成」と、積み重ねそのものを可視化して見せる。フィットネスや学習なら、点数の変化ではなく「続いた日数」を主役にして、努力の途中を肯定する。まだ実らない小さな前進に光を当てるという切り口です。大きな成果が出る前にこそ、その歩みが確かに前に進んでいることを、そっと伝えたいのだと思います。
成果が見える前の“途中”を、静かに肯定して伴走する。「その一歩は、ちゃんと前に進んでいる」——そう伝えられる存在でありたいものです。
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