【Case4:米マクドナルドのCM】マケシリ〜マーケティング事例に隠された心理効果を知ろう〜

マケシリでは、最近ちょっと気になったマーケティング事例を独断と偏見でピックアップ!
弊社顧問で心理学博士の関屋 裕希さんになぜ気になっちゃうのかを心理学の観点から紐解いていただきます。

第4回目は、アメリカのマクドナルドのCMを深掘り!
みなさん、辛い食べ物はお好きですか?
テレビやYoutubeで激辛にチャレンジする様子はひとつのコンテンツのように最近はなってきていますよね!
辛い食べ物が苦手でも好きでも、”わ〜辛そう汗”なんて言いながら何故かつい観てしまう、そんな方も多くいらっしゃることと思います。

今回ピックアップしたアメリカのマクドナルドのCMはそんな”辛さ”にフォーカスを当てたCM。

辛さが売りの商品を食べながら、その商品が辛いのか?辛くないのか?を議論する様子が描かれています。「めちゃくちゃ辛い!」という人もいれば「どこが?」と余裕の人もいて、一体どっちが本当なの?!と観ている人の興味を強く湧かせるCMとなっています。

そんな”辛さ”が引き起こす、さまざまな現象について関屋さんにお伺いしました!

関屋 裕希 Yuki Sekiya
1985年1月31日生まれ/福岡県福岡市出身
せきや・ゆき/臨床心理士。公認心理師。博士(心理学)。東京大学大学院医学系研究科 デジタルメンタルヘルス講座 特任研究員。専門は職場のメンタルヘルス。業種や企業規模を問わず、メンタルヘルス対策・制度の設計、組織開発・組織活性化ワークショップ、経営層、管理職、従業員、それぞれの層に向けたメンタルヘルスに関する講演を行う。近年は、心理学の知見を活かして理念浸透や組織変革のためのインナー・コミュニケーションデザインや制度設計にも携わる。著書に『感情の問題地図』(技術評論社)など。
ホームページ:https://www.sekiyayuki.com

本日はアメリカのマクドナルドのCMについてお伺いしていこうと思いますが、ご覧になってどのような印象を受けましたか?!
ーこれは確かめたくなりますね!辛い食べ物は、人よりちょっと得意なくらいには食べることができます!笑

そうですか!私はあまり辛い食べ物が得意ではないですが、実際どうなの?!という気持ちにはなりました。
ー辛い食べ物の得意不得意関係なしに実際に食べてみないと辛いのか、辛くないのかがわからない、というところがとても巧妙ですよね。さらに言うと、辛さは感じ方に個人差が強く出るので、”どう感じることが正解”ということが無い点においても、このCMはみなさんを気にさせたり、買わせたりすることが上手なCMだと思いました。

確かに、辛い食べ物が得意な人に「辛くないから大丈夫だよ!」と言われて、大丈夫だった試しがないので本当に個人差が出ますよね、、笑
ー辛さはいくら言葉で説明をされても納得することが難しいので、実際に食べてみることでしか、確かめられないんですよね。これは食べられるけど、これはちょっと辛くて食べられない、等の基準も人によってばらばらですしね。

私は辛い食べ物が苦手ですし、テレビや動画などの影響もあってか、辛いものを食べることができる人=すごい!、という印象を受けます。
ーそうですね、それは”辛さ”ならではの現象のように思います。すごく甘いものを食べられる人やすごく苦いものを食べられる人もきっといるとは思いますが、それで「すごい!」となることはあまりありません。ただ、辛さに関しては味覚というより痛覚が働いているので、得意不得意の個人差が出ますし、辛いものを食べられること=すごい(痛みに強い)という印象になるのだと思います。”◯辛”や”辛さレベル”などの基準値があって、辛いもの好きの間で優位性が競われているのも、甘みや苦みと違う「辛さ」ならではの現象ですよね!このCMはそこをうまく使っていると思います。

確かに、辛いもの好きにとってこのCMは挑戦状として受け取って、きっと確かめに行っちゃうんでしょうね!
ーですね!マクドナルドのような比較的店舗数の多いチェーン店で、辛さを確かめに行きやすいという点においても、このCMは効果を発揮しやすかったのではないかと思いました

辛いものが苦手な私でも、”辛さ”を確かめたくなる理由がよくわかりました!

本日も、ありがとうございました!


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