【期待の科学】信じる者は、救われるのか?
「心理学」「脳科学」関連の書籍を読んで、blogle編集部が感じた事をお伝えしていくコーナーです。
今回は、「信じる者は、救われるのか?」というテーマでお話したいと思います。
このテーマは、【『「期待」の科学 悪い予感はなぜ当たるのか』著者:クリス・バーディック】に書かれている内容からインスピレーションを受けました。
こちらは科学ジャーナリストでスタンフォード大学で修士号取得し、The Boston Globe, The New York Times, The Washington Post, New Scientistなどにも執筆しているクリス・バーディック氏が歴史に基づくデータと最新の科学研究から驚くべき「期待」の力に迫った一冊です。
今回お伝えしたい結論を先に言ってしまうと、
「人は思い込みに、大きな影響うける」という事です。
主に紹介されている内容は以下の3つです。
・プラシーボ効果(ラテン語で私を喜ばせる的な意味)
・ノーシーボ効果(ラテン語で私を傷つける的な意味)
・スピリチュアルの効果
プラシーボ効果って、何となく聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
とても有名な心理現象の一つで、いわゆる偽薬効果というやつです。
罹患者に対して「これは鎮痛剤です」と伝えて実際は薬効のない薬を服用させたところ、およそ3割の患者に改善傾向がみられたというやつですね。
ホントかよって気もしますが、別の事例では、ホテルの従業員に対して、
「ベッドメイクで消費するカロリー50kcal」等、作業によって消費するカロリーの一覧表を渡したチームと、渡さなかったチームに分けていつも通り働いてもらったところ、一覧表を渡したチームだけ「体脂肪が下がる」「血液健康度があがる」「身体年齢が下がる」といった効果が顕著に出たケースもあるようです。
逆にノーシーボ効果では、罹患者に対して「この薬にはこんな副作用があります」と伝えて実際は副作用のない薬を服用させたところ、本当に副作用が出たとか。怖い。。
また、スピリチュアル(パワースポット、神頼み、種類によっては占いも)についても、プラシーボ効果同様、「その力を信じている人には効果がある」と言われています。
そう言われると、以前、都内某エリアで物件巡りをしていた時に、過去に事件があったと聞いた物件を下見に行った時は、やたらに部屋の空気が重くジメジメしたような気がしました。。
論理的には非科学的だけど、心理効果が作用して本当に効能を生み出すという意味では科学的とも言えますよね。
改めておさらいすると、
・人は思い込み、少しの意識の違いに大きな影響うける
・本来は効果がないものでも、強く信じる事で効果を生み出す場合がある
そう考えると「信じる者は救われる」というのは意外に真理なのかもしれません。