【Case9:長倉製作所の場合】マケシリ〜マーケティング事例に隠された心理効果を知ろう〜

マケシリでは、最近ちょっと気になったマーケティング事例を独断と偏見でピックアップ!
弊社顧問で心理学博士の関屋 裕希さんになぜ気になっちゃうのかを心理学の観点から紐解いていただきます。

BtoB業界でも公式SNSやWebマーケに取り組むのが当たり前となった昨今。まだまだ社内に専門のマーケ組織がなくSNSに対して苦手意識を持つ組織も多いと思います。そんな中その苦手意識を逆手に取り“自虐”とも言えるコンセプトでうまくプロモーションを行っていた長倉製作所の事例です。

関屋 裕希 Yuki Sekiya
1985年1月31日生まれ/福岡県福岡市出身
せきや・ゆき/臨床心理士。公認心理師。博士(心理学)。東京大学大学院医学系研究科 デジタルメンタルヘルス講座 特任研究員。専門は職場のメンタルヘルス。業種や企業規模を問わず、メンタルヘルス対策・制度の設計、組織開発・組織活性化ワークショップ、経営層、管理職、従業員、それぞれの層に向けたメンタルヘルスに関する講演を行う。近年は、心理学の知見を活かして理念浸透や組織変革のためのインナー・コミュニケーションデザインや制度設計にも携わる。著書に『感情の問題地図』(技術評論社)など。
ホームページ:https://www.sekiyayuki.com

長倉製作所プロモーションは、

『メタルフォーミングのプロフェッショナルエンジニアリングカンパニー』篇
『ロゴマーク』篇


『SNS』篇


『ホームページ』篇


『設備紹介』篇


の5つが公開されており、すべて正直何を言っているのか分からない内容で、メタルフォーミングしか言わない、ロゴマークが分かりにくい、SNSのフォロワーが6人しかいないという自虐にあふれた動画ばかりです。
今回関屋さんとこの動画を1本ずつ見ていったのですが、中毒性があり何度もリピートして見てしまいました。

関屋さん動画見てどんな感想を持ちましたか?

ー正直動画を見ても何をしている会社かも分からないですし、「一緒に働きたくなったでしょ?」と言われても認知的不協和でしかないけどおそらくその認知的不協和を活用して興味を持ってもらうという手法をつかっているんだと思います。

認知的不協和とは?
人が自身の認知とは別の矛盾する認知を抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。

認知的不協和がおき、違和感しか感じない動画内容ですがその違和感が逆に動画を見た人の「結局それって何なの!?」「何の会社なの!?」という疑問や矛盾を解消したいというストレスに刺さり結果的に会社について調べるきっかけづくりになっていますね。

ーフォロワー6人というキャッチや、なんでこの人なの?という外国人を起用していたり様々な不協和が盛り込まれていますよね!
全部みて思うのが結局何も分からないし、動画だけで分かったのはメタルフォーミングという単語とフォロワー6人しかいないとうことだけですもんね(笑)
あとは心理学的に感じるのは、エスカレーター効果を使って印象に残すための違和感をつくっていると思います。

エスカレーター効果とは?
もともとイメージがあるものに対してギャップが生じた場合に、印象に残りやすくなるバランスを保持しようとする心理効果のこと。たとえば、強面の人が電車で席を譲っていた、など。好青年では印象に残らない。心理的にポジティブな印象を持たせることが可能なので、ビジネスの場で広く活用されています。

全体を通して突っ込みどころ、気になる点の作り方などもとてもうまく盛り込まれていて認知的不協和に自然と気づけるつくりとなっているということですね!
この会社が狙って自虐できそうなポイントを作っていないのが今回、引き込まれるポイントですね。結果的に話しながら会社HP、SNSを調べてしまっている私たちも長倉製作所の術中にはまってしまいました。

認知的不協和と聞くとあまり良くないイメージ?と思いますが使い方によっては今回の長倉制作所のように気になるきっかけを作りプロモーション効果につなげることができると分かりました!

関屋さん、本日もありがとうございました!

share

  • facebookでシェア
  • Twitterでシェア