ナレッジ・ノウハウ 執筆者:blogle編集部

【Case43:ジョージ・アンド・ショーンの場合】マケシリ〜マーケティング事例に隠された心理効果を知ろう〜

【Case43:ジョージ・アンド・ショーンの場合】マケシリ〜マーケティング事例に隠された心理効果を知ろう〜

マケシリでは、最近ちょっと気になったマーケティング事例を独断と偏見でピックアップ!
弊社顧問で心理学博士の関屋 裕希さんになぜ気になっちゃうのかを心理学の観点から紐解いていただきます。

関屋裕希さん

PROFILE

関屋 裕希Yuki Sekiya

1985年1月31日生まれ/福岡県福岡市出身

せきや・ゆき/臨床心理士。公認心理師。博士(心理学)。東京大学大学院医学系研究科 デジタルメンタルヘルス講座 特任研究員。専門は職場のメンタルヘルス。業種や企業規模を問わず、メンタルヘルス対策・制度の設計、組織開発・組織活性化ワークショップ、経営層、管理職、従業員、それぞれの層に向けたメンタルヘルスに関する講演を行う。近年は、心理学の知見を活かして理念浸透や組織変革のためのインナー・コミュニケーションデザインや制度設計にも携わる。著書に『感情の問題地図』(技術評論社)など。

今回は ジョージ・アンド・ショーンが取り組む「人を起点に地域とつながる旅」に注目します。

一般的な旅行では まず行き先を決めてから観光地や飲食店を探します。一方で今回の取り組みでは「この人に会ってみたい」という気持ちから旅が始まり 現地の人に案内してもらいながら地域の魅力に触れていきます。

観光地や名産品ではなく「人」を入口にすることで これまでとは違った地域との関係を作ろうとしているのが特徴です。

「場所」ではなく「人」から旅先を選ぶ

──関屋さん 今回の取り組みは一般的な旅行とは順番が違いますよね。

関屋:そうなんです。普通は「ここに旅行しよう」と場所を決めてから 現地で人やお店を知りますよね。

でも今回は先に「この人に会ってみたい」がある。その人を目当てに現地へ行って 話を聞いたり 案内してもらったりする中で街を知っていくんです。

順番が逆なんですよね。

観光地だけを見て帰るよりも「この人が好きな場所」「この人が普段行くお店」を教えてもらった方が その街をより深く知ることができます。

誰に案内してもらうかで街の印象は変わる

──同じ街でも案内する人によって見え方が変わりそうですね。

関屋:かなり変わると思います。

有名な観光地だけなら検索すればすぐに出てきます。でも実際に住んでいる人だから知っている景色やお店 地域の文化ってありますよね。

誰に案内してもらうかによって その土地のどこまで知れるのかが変わる。

旅行者からすると「ガイドブックには載っていない場所を知れた」という特別感もありますし 案内してくれた人との思い出も含めて街を覚えるようになります。

「移住してください」より参加しやすい

──地域とのつながりを増やすという意味でも面白そうです。

関屋:そうですね。

地域活性化というと「移住してください」となりがちですが それはかなりハードルが高いですよね。

でも「一度遊びに来てください」「この人に会いに来ませんか」なら参加しやすい。

いきなり住む必要はなくて まず地域と接点を持ってもらう。それから何度か訪れたり 地域の商品を買ったりする。

こうやって少しずつ関係を作っていく方が自然だと思います。

「見る旅」から「参加する旅」へ

──現地のイベントやお祭りに参加できるのも特徴ですね。

関屋:そこも面白いですね。

普通の旅行では 観光地を見たり 食事をしたりして 基本的にはサービスを受ける側になりますよね。

でも現地の人とのつながりができると「今度お祭りがあるから来ませんか」と誘われたり 地域の活動に参加したりすることもできる。

そうすると旅行者というより 一緒にその場所を作る側に少し入れるんです。

ただ消費して帰るだけではなく「自分もこの街に関わった」という経験になるので また行きたいという気持ちにもつながりやすいと思います。

地域の人にとっても新しい仕事になる

──案内する地域の人にもメリットがありますよね。

関屋:ありますね。

新しく大きな施設を作ったり 新しい観光資源を用意したりしなくてもいいんです。

すでに住んでいる人が持っている知識や経験 その人自身の魅力を生かせる。

案内することが収入につながれば 地域の人にとって新しい稼ぎ方にもなります。

今あるものを使って価値を作れるという意味でも すごく面白い仕組みだと思います。

旅の先に「関係人口」を増やす

──一回来てもらって終わりではないんですね。

関屋:そこが大事だと思います。

「この人にまた会いたい」「この街を応援したい」という気持ちが生まれると 旅行が終わった後も関係を続けやすくなります。

また旅行に行くかもしれないし 地域の商品を買うかもしれない。ふるさと納税という形で応援することもできますよね。

住んでいるわけではないけど 継続的に地域と関わってくれる「関係人口」を増やすきっかけになります。

場所だけではなく 人とのつながりが残るからこそ 一度きりの旅行で終わりにくいんです。

まとめ

ジョージ・アンド・ショーンの取り組みは「どこへ行くか」ではなく「誰に会いに行くか」から旅を考える新しいアプローチでした。

人をきっかけに地域を知り
地域を知ることで好きになり
好きになったことで また関わりたくなる。

観光客として一方的に消費するのではなく 現地の人と一緒に街を楽しむことで 地域との関係はより深くなっていきます。

新しい観光施設を作らなくても そこにいる人や既にある地域の魅力を生かせる。

「人」を入口にすることで 旅と地域の関係を長くつないでいくところが 今回の取り組みの大きなポイントですね。

──関屋さん 本日もありがとうございました!

お悩みやご相談はありませんか?

マーケティング・経営に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

ご相談は無料です。しつこい営業は行いません。

share

  • Facebookでシェア
  • Xでシェア
  • LINEでシェア