書籍紹介 執筆者:blogle編集部

【人を動かす】なぜ、人は思いどおりに動いてくれないのか?

【人を動かす】なぜ、人は思いどおりに動いてくれないのか?

「心理学」「脳科学」関連の書籍を読んで、blogle編集部が感じたことをお伝えしていくコーナーです。

今回は、「なぜ人は、こちらの意図どおりに動いてくれないのか?」というテーマでお話したいと思います。

このテーマは、【人を動かす 著者:D.カーネギー】に書かれている内容からインスピレーションを受けました。

【人を動かす】なぜ、人は思いどおりに動いてくれないのか?の図版

相手にこうしてほしいと思っても、なかなか伝わらない。

正しいことを言っているはずなのに、受け入れてもらえない。

そんな経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。

本書は、人を動かすためのテクニックを教えるのではなく、

人がどのように感じ、何に動かされるのかを教えてくれる一冊です。

今回お伝えしたい結論を先に言ってしまうと

「人は理屈では動かない」

「相手の気持ちを理解し、尊重することが、人を動かす出発点になる」

ということです。

私たちは、相手に何かを伝えるとき、

「正しいことを言えば伝わる」と考えがちです。

しかし 人を動かす が示しているのは、

人は論理よりも、感情や自己重要感によって動くという事実です。

批判されると反発したくなる。

認められると行動したくなる。

こうした反応は、誰にでも共通しています。

だからこそ本書は、

相手を変えようとする前に、

相手の立場や感情を理解することの重要性を説いています。

人を動かすとは、

無理に従わせることではありません。

相手が自分の意思で動きたくなる状態をつくることです。

この視点に気づくことで、

人との関わり方は大きく変わっていきます。

人はなぜ、思いどおりに動いてくれないのか?

相手のためを思って伝えたのに、受け入れてもらえない。

正しいことを言っているはずなのに、なぜか反発されてしまう。

こうしたすれ違いは、日常の中でよく起こります。

私たちはつい、「伝え方が悪かったのかもしれない」と考えますが、

実はそれだけが原因ではありません。

人を動かすが指摘するのは、

人はそもそも、他人の意見で簡単に動く存在ではないということです。

人は誰でも、自分の考えや価値観を大切にしています。

そのため、否定されたと感じると、防御的になり、

正しい内容であっても受け入れにくくなります。

また、人は「自分で決めたい」という欲求を持っています。

一方的に指示されたり、押しつけられたりすると、

無意識に反発してしまうのです。

つまり、相手が動いてくれないのは、

意見の内容よりも、伝え方や関わり方が相手の感情にどう影響したかに左右されていることが多いのです。

この前提を理解するだけで、

人との関わり方は大きく変わります。

人を動かす前に必要なのは“理解”である

人を動かそうとするとき、

多くの人は「どう伝えるか」に意識を向けます。

しかし 人を動かす が示しているのは、

その前に必要なのは、「相手を理解すること」だという点です。

人は、自分の話を聞いてもらえたと感じたとき、

はじめて相手の言葉に耳を傾けようとします。

逆に、いきなり意見を押しつけられると、

内容に関係なく心を閉ざしてしまいます。

だからこそ重要なのは、

相手の立場や考えを想像し、

「なぜそう思っているのか」を理解しようとする姿勢です。

これは同意することとは違います。

あくまで、相手の視点に立って考えること。

その一歩があるだけで、

相手は「否定されていない」と感じ、

自然と受け入れる余地が生まれます。

人を動かすとは、説得することではなく、

相手が自分から動きたくなる状態をつくること。

その出発点が、「理解する」という姿勢なのです。

人の心を動かすシンプルな原則

では、実際に人の心はどのように動くのでしょうか。

人を動かすが示しているのは、

特別なテクニックではなく、シンプルで基本的な原則です。

人は、自分のことを大切に扱ってくれる人に対して、

自然と好意を持ちます。

そしてその好意が、行動につながります。

その中心にあるのが、承認と関心です。

自分の話をしっかり聞いてもらえる。

存在や努力を認めてもらえる。

それだけで、人は「この人のために動きたい」と感じるようになります。

逆に、批判や否定は、

どれだけ正しくても、相手の心を閉ざしてしまいます。

人は理屈で納得する前に、

感情で判断しています。

だからこそ大切なのは、

相手を変えようとする前に、

相手がどう感じるかを考えることです。

人の心を動かす原則は、複雑ではありません。

むしろ、忘れがちな当たり前の積み重ねなのです。

相手を変えるのではなく、自分の接し方を変える

人間関係がうまくいかないとき、

私たちはつい「相手が変わってくれれば」と考えてしまいます。

しかし 人を動かす が教えてくれるのは、

相手を変えようとするほど、関係はうまくいかなくなるという事実です。

人は誰でも、自分の考えや価値観を大切にしています。

それを否定されたと感じた瞬間、防御的になり、

距離が生まれてしまいます。

だからこそ重要なのは、

相手をコントロールしようとすることではなく、

自分の接し方を見直すことです。

相手を尊重する。

関心を持って話を聞く。

小さな変化を認める。

そうした積み重ねが、

相手の気持ちを少しずつ動かしていきます。

人を動かすとは、

相手を変えることではありません。

相手が自分の意思で動きたくなる関係をつくること。

『人を動かす』は、

その本質をシンプルに教えてくれる一冊です。

blogle視点
明日から使える、マーケティングのヒント
本から得た「まず相手を理解する(傾聴が動機を生む)」の視点を、企業のコミュニケーション課題にどう活かすか。ここからは、ブログルらしく仕事の話にひきつけて考えます。

「良さを語る」前に、「相手を分かっている」ことを見せる

本書がくり返し説くのは、人を動かす出発点は説得ではなく理解であり、人は「自分を分かってくれている」と感じた相手の言葉にだけ耳を傾ける、という点でした。これは、広告やセールスのコミュニケーションにそのまま当てはまるように思います。多くの訴求は「うちの商品はこんなに優れています」から始まりますが、その前に相手の状況や悩みを言い当てられているかどうかで、届き方はまるで変わります。

たとえばBtoBの提案なら、自社の強みを並べる前に、「御社は今こういう課題を抱えていらっしゃるのではないですか」と、相手の現状を先に言葉にする。採用の場面なら、会社の魅力を語る前に、求職者が本当に不安に思っていること(働き方、成長、人間関係)に触れる。マーケティングでいう顧客理解・インサイトを、こちらの発信の“前置き”として見せるという切り口です。人はまず、理解されて初めて聞く姿勢になるのだと思います。

「良さを伝える」より先に、「あなたを分かっています」を伝えること。理解が先にあると、同じメッセージでも受け取られ方が変わるのだと思います。

批判ではなく、承認から始めるコミュニケーション

本書のもう一つの核心は、人は批判されると、たとえ内容が正しくても心を閉ざし、逆に承認や関心を向けられると自分から動きたくなる、という点でした。これは、お客さまや社内のメンバーへの言葉の選び方に、静かに効いてくる視点だと思います。

たとえば既存顧客へのメッセージなら、「まだ使えていない機能があります」と不足を指摘するより、「ここまで続けてくださってありがとうございます。次はこんな使い方も」と、今できていることを認めてから次を示す。社内やチームでも、行動を変えてほしいときほど、まず相手の努力や立場を認める一言から入る。指摘を承認で包むという切り口です。人は否定からは動かず、認められたときに前を向くのだと思います。

相手を変えようとする前に、まず理解し、認める。伝え方の技術以前にあるこの順番こそが、人を動かすのだと思います。

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